この映画は2025年には国際的な映画祭での上映を目指し、また、夏以降に日本、タイ、ヨーロッパ、アメリカなどで劇場公開予定です。

この映画は、絶滅危惧種でありながら⼈間社会で酷使されてきたアジアゾウ。その声なきものたちを守り、「いのちのつながり」を語り継ぐ保護活動家と若い弟⼦の苦闘の物語。

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物語の背景

象は500年以上前からタイ社会を舞台裏で⽀えてきた。かつては戦闘や移動の⼿段、富の象徴とみなされ、19世紀以降は材⽊運搬で酷使された。1989年の森林伐採の禁⽌後、象は観光産業に投じられ客を背中に乗せ、曲芸も演じさせられる。2002年、象観光の舞台裏にある虐待的調教を告発したのが、本作の主⼈公レック・チャイラートだ。その告発が契機となってタイの観光は国際的な批判を浴び、レックは⼀時期、国内の観光業界から敵視される。しかし近年、動物保護、⾃然保護、持続可能な観光への意識が⾼まる中、レックが実践し続けている「象にやさしいエコツーリズム」がタイでも主流となってきた。

シノプシス

幼い頃から、レック・チャイラートは計り知れないことを教えられてきた。

タイ北部の山岳地帯にある少数民族のカムー族の村では、あらゆる動物や植物を大切にしている。故郷を離れて以来、レックは動物と自然の保護に人生を捧げてきた。

2023 年、レックはアジア初にして最大のゾウ保護区を建設し、酷使され虐待されているゾウたちが尊厳ある生活を送れるようにし、ゾウに優しいコンセプトをタイの観光業界に広めようと邁進した。しかし、彼女のゾウ保護区を襲うモンスーンの洪水や人工林の火災に怯え、レックはより持続可能な未来の確保に力を注ぎ始める。

そんな中、レックは 22 歳のニューを保護することになる。12頭兄弟の長兄として、ニューは突然 55 頭のゾウの命を預かることになった。
彼の父親が他界したときだ。巨大な動物たちの世話をした経験もないニューは、大学を去り、父親の虐待的なやり方を改め、ゾウたちにより良い生活を与えるという途方もない挑戦に乗り出す。

怪我をした象の看護や、象をめぐる一家の相続争いなど、さまざまな試練を乗り越えてニューの旅を導き、彼を支えるレックは、自分のライフワークの原動力である哲学、すなわち、生きとし生けるものすべてに計り知れない価値があることをニューに伝えようとする。
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